築年別マンション修繕方法/2回目のポイント

その1

建物が長持ちするための
土台作り

●本格的な劣化が現れる時期

築20年以上が経過してから実施する2回目の大規模修繕では、1回目と比較して、さらに踏み込んだ内容を実施する必要があります。

この時期には建物自体の構造や地理的環境により、建物が持っている弱点に加え、雨、風、紫外線など外部からの影響が本格的な劣化となって現れてきます。このタイミングでの修繕はとても大切で、建物を長く維持していくための基礎を作る時期とも言えます。

ヤシマ工業は2回目の大規模修繕を迎えるマンションを数多く施工してきた経験を活かし、この時期、建物に起こりやすい特有のトラブルや注意すべきポイントに配慮し、建物を長持ちさせるための修繕プラン・施工をご提案します。

一例ですが、機械式駐車場など一部設備の入れ替えが必要になるのもこの時期です。稼働状況と収支状況、将来のメンテナンス費用のバランスを見ながら、交換をして引き続き使用するのか、あるいは別の方法を採用するのか検討しましょう。

その2

時代に合わせた機能向上で
マンションの魅力を引き出す

●新しい機能に着目

この頃になると新築当時から生活を取り巻く環境も変わり、最新マンションとの機能差が気になってくる時期でもあります。「エントランス扉の自動化」「インターホン」「集合ポストの交換」「防犯カメラの設置」など、時代に即した新しい機能を取り入れることは、生活の利便性が大きく増すため、住人の方の人気が高い改修項目です。

また、思い切ったグレードアップにより、マンションの潜在的な魅力に改めて気づいた、という方も少なくありません。大規模修繕+機能向上で周りの最新マンションにも負けない居住環境を手に入れることができます。こうした改修は資産価値の向上にもつながります。

その3

住人の方に合わせた改修で
安全を守る

●住む方の年齢に応じて改修内容も変わる

新築時から入居してから20年が経過すれば、当然マンションに住む方の年齢も上がっています。人によっては、ちょっとした段差でさえ危険な障害物になるケースもあります。「段差を解消しスロープを設置する」「手摺をつける」など、日々の生活のしやすさや安全性を高める改修をぜひ検討しましょう。

●細やかなサポートも工事成功の鍵

住人の皆様から意見をお聞きしながら、まとめていく作業も大切です。「たくさんの声を吸い上げるためのアンケート」や「工事説明会」、「丁寧な広報活動」「意見の分かれる理事会の調整」など、理事の皆様を細やかにバックアップし、工事が成功するよう運営をサポートします。

その4

積立金を賢く効果的に使う

●状態の見極めと無駄のない工事計画

「1回目、言われるままに工事をしたら、思いのほか費用がかかった。2回目はもっと賢く積立金を使って工事をしたい」という話をよく耳にします。

積立金を効果的に使うためには、建物の状態をしっかり見極め、無駄のない工事計画を立てることが大切です。例えば、劣化の状態により早めに対応が必要な箇所は、このタイミングで根本から直し、状態が良い箇所については、そのまま次回の大規模修繕のタイミングまで安全に使用できるための処置を実施します。当然、費用は抑えることができますので、余った積立金は次の大規模まで貯めておくなり、他の快適性を増すための工事に充てることもできます。

ヤシマ工業は積立金の状況に配慮し、柔軟、かつ効果的な工事計画を組むことにも力を注いでおります。ぜひ安心してご相談ください。

その5

長期修繕計画をチェックし、
資産価値と将来の安心を守る

●資金の積み立ては早期から計画的に

築30年超に実施する次回の大規模修繕は、建物を総合的に見直す必要があることからひとつの大きな節目になります。建物の修繕と同時に給排水管や玄関ドア、サッシなどさまざまな設備が更新の時期を迎えます。

いざその時になって、「資金が足りず、必要な修繕が実施できない」という事態を避けるためにも、早期から計画的に資金を積み立てておく必要があります。したがってこの機会に専門家に相談するなど、「長期修繕計画の見直し」を行うことが重要です。

●管理や資金計画がしっかりしている強みとは

築20年が経ってなお「管理や資金計画がしっかりしている」ことは大きな強みです。「良い管理により、良識ある人が増え、更に良いマンションになる」という嬉しい循環が生まれます。ヤシマ工業は「管理や計画が整っている」こと自体が、「マンションの価値そのもの」だと考えており、サポートに力を入れています。

●マンションの将来像をイメージする

次回の大規模修繕までに管理組合様でぜひお考え頂いただきたい点は、「自分たちのマンションを今後どうしていきたいか?」という将来像です。築30年を越えてくると建て替えを意識する方も現れます。一方で「このまま修繕して、ずっと住み続けたい」という方もいるでしょう。

組合内で「同じ将来像を共有する」ことは、建物の修繕や資金計画を考える上でも必ずプラスに働きます。大規模修繕で建物への関心が高まるこの時期に、きっかけを作って将来への道筋を作っておきましょう。

第2回目の大規模修繕 Q&A

大規模修繕工事のサイクルは12年といわれていますが、本当ですか。
国土交通省のガイドラインに12年程度との記述がありますが、これはあくまで目安になります。実際には建物の造りや立地、使用状況などで劣化の進行具合も異なりますので、建物の現状を診て判断しましょう。多少前後はしますが、大体10~15年以内に収まることが多いようです。長期修繕計画で予定されている大規模修繕工事計画時期の1~2年前に建物診断を行うことで、適切な実施時期の判断が可能になります。
第2回目の大規模修繕工事でのポイントを教えてください。
一般的に、2回目の大規模修繕工事では1回目より劣化が進行している箇所も増えてきます。また、一部設備については、部品の交換や設備自体の交換時期を迎えます。耐用年数を過ぎても問題なく使用できる場合もありますが、エレベーターやインターホンなど設備によっては故障が発生した際に、住人の生活に直接不便が発生する場合もありますので、状態はきちんと確認しておきましょう。第3回目の大規模修繕工事を迎える頃には、対応が必要な設備もさらに出てきますので、第2回目のタイミングで実施するのか、第3階まで延ばすのか、その他のタイミングで対応するのか、予算も踏まえて検討が必要です。
工事会社に直接発注する形で工事を考えています。管理組合内に大規模修繕工事に詳しい人がいなくても大丈夫ですか。
ヤシマ工業では40年にわたる経験の中で、ノウハウも積み重ねておりますので、施工に限らず、合意形成や説明会、理事会のフォローなどもしっかり対応させていただきます。実際、管理組合様と直接ご契約の上、大規模修繕工事を行った事例もたくさんございますのでご安心ください。また、ヤシマ工業に限らず、工事会社と直接契約をする場合には、大規模修繕工事の実績が多数あり、工事だけでなく全体の進行管理や理事会・管理組合のフォローにおいてもしっかり対応できるノウハウを備えた会社を選んでいただくことをおすすめします。

建物を守り続けて二百年

ヤシマ工業株式会社